2017-06

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雑記

   
 西暦 202X 年の日本・・・時の内閣の支持率はじわじわと低下していた。   
 東京オリンピックの開催は成功のうちに終わったが、これに関して地方では「東京とその周辺が潤っただけで、我々の地には経済効果がろくに及ばなかった、さらに最近は景気低迷気味だよね」という不満が生まれ、あわせて、福島県ではいまだに仮設住宅暮らしの人たちが大勢いることがしばしば報じられて問題視され・・・。   
 では、東京都民だけがオリンピックの興奮さめやらぬ中で特段の不満なく暮らしているかといえば、そうでもないのであった。オリンピック開催に伴う再開発と、「何となくだけどこのへんも再開発しちゃおうよ」というブームの影響もあって不動産価格の上昇が見られ、そして、気づいてみたら固定資産税・都市計画税の負担感は増し、賃貸物件の家賃・テナント料などの大幅アップもあって、面白くない思いをしている都民・事業者も多くいた。つまり、どの地であれ、多くの国民が釈然としない思いを抱くようになったのである。   
   
 それはともかくとして・・・。   
   
 或る日のこと、幾つかの緊急事態が発生し、首相官邸に続々と大臣たちが駆けつけた。   
   
防衛大臣「総理、例の日本人観光客17名の件ですが、米軍によって戦闘地域から無事救出されました。現在は米軍の艦船で日本に向かっています」   
   
総理大臣「それはよかった。ご苦労」   
   
防衛大臣「ところが、米軍の救出部隊の一部が戦闘地域に取り残されたようで・・・敵に包囲された模様です。手違いもあって現時点では米軍による救出作戦はすぐには展開できない状況のようで・・・戦闘地域から50キロのところに我々の自衛隊がまだ残っているのですが、救援要請が来ています」   
   
総理大臣「救援に行かせろ」   
   
防衛大臣「むずかしいと思います、集団的自衛権の範囲その他の観点からしても」   
   
総理大臣「そうなのか? じゃ、仕方ない、米軍に伝えてくれ、“日本人救出については重ねて御礼申し上げる、わが国の自衛隊は貴国の部隊の救出には向かえない、現地部隊の健闘を心より祈る”と」   
   
防衛大臣「そ、そんなこと言えませんよ」   
   
総理大臣「だろっ。日本人を助けてもらっておきながら、放ってはおけまい。義を見てせざるは勇なきなり、というやつだ、いや、意味が違うか。ともかく時間が惜しい、救援に向かわせろ」   
   
防衛大臣「しかし、大問題になりますよ。戦死者が出たらさらに大変なことに・・・」   
   
総理大臣「国民にもマスコミにも知られないようにして進められないか? さもなければ例えばだな、連絡系統に混乱があって、まだ邦人が救出できていないものと思っていたところに部隊救援要請があってそれに応じたものだとか、説明を何か考えろ・・・おいっ、この件は今は議事録に載せるな。みんなもこの件は秘密だ、注意してくれよ」   
   
官房長官「総理、それよりも昨夜の地震で大変なことになっています」   
   
総理大臣「どうした?」   
   
官房長官「○○原発が異常運転のようで・・・かなり危険なようです」   
   
総理大臣「うぬ、それは困ったな。あれは○○電力の発電所だよな。よしっ、○○電力の本店に行って職員にゲキを飛ばす。ヘリコプターで向かえるかな、必要な手配をしてくれ」   
   
官房長官「その前に、原子力発電所へ視察に寄るとかはなさいませんか?」   
   
総理大臣「そんなことしない」   
   
官房長官「なぜです? 現場を困惑させるからですか?」   
   
総理大臣「君子、危うきに近寄らず、ということだ。原発なんか怖くて行ってられるか」   
   
財務大臣「あの、昨日の委員会質疑ではあんなことを言って・・・申し訳ございませんでした」   
   
総理大臣「気をつけてくれたまえ」   
   
文部科学大臣「何かあったのですか? 昨日はあっちへ出られなかったもので」   
   
総理大臣「野党の女性議員から質問があってな。それへの答弁で財務大臣は失言した」   
   
財務大臣「我々の経済政策の実績を自己評価せよとか言われたものだから・・・あの議員、NHKが今もよく放送している“花は咲く”の歌詞を持ち出して、景気刺激策は花開きましたか、何か実績を残せていますか、などと言うものだから、ついつい・・・」   
   
文部科学大臣「はあ?」   
   
財務大臣「いや、余計なこと言っちゃって・・・今年下半期には大輪の花を咲かて大きな実を結びます、花は咲きさえすればいいわけではない、実を結ぶことが大事なんだ、あんたも花がしぼまないうちに早く結婚して子供を生んだほうがいいんじゃないの・・・って。いや、さっき電話で謝った」   
   
文部科学大臣「うは、それはまた。国会を荒らさないようにして下さいね・・・近々、教科書検定の件でむずかしい対応があるので」   
   
総理大臣「むずかしい対応って何だ?」   
   
文部科学大臣「或る新規参入の出版社がつくろうとする音楽の教科書があるのですが、“同期の桜”が掲載されておりまして・・・」   
   
総理大臣「ふむ、それはまた大胆だな」   
   
文部科学大臣「その曲を紹介する文章が 軍 国 主 義 うんぬんと否定的なものだったわけです。検定の結果、そのような文章を削除したうえでこう書くように修正を求めたらしいのです・・・“軽率に犬死することはよろしくないが、祖国・国民を守るにあたって命を惜しむことがあってはならない”と。この件を一部の議員が問題視しまして・・・ちょっと厄介なことになりそうです」   
   
総理大臣「そんな教科書をつくっても、教育委員会・教員その他が反感を持つから、結局はあまり売れないだろ」   
   
文部科学大臣「そういう問題じゃないです、検定意見に噛みついているわけで」   
   
総理大臣「ったく、どうしてこう色んなことが・・・俺、総理大臣やるの、やんなっちゃったな」   
   



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クラシカルな某

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