2017-10

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「つけ麺」と「つけペン」を巡るパラドックス/その2/「蕎麦」の話だなあ(笑)

   
 昼食などであっても、基本は「お米のご飯」プラス「おかず」という固定観念から抜け出しにくく、そういうこともあってラーメンを滅多に食べない。ベーカリー・レストランみたいなものはあまり好きでない、というか、男の客は少なめと思うが。パン類は、子供の頃に給食で毎日毎日、一生ぶんくらいを食べたからもういい(ついでに、「くじらの竜田揚げ」や「ちくわの磯辺揚げ」も口にしたくない、というのが筆者の思い)。ビビンバのようなもの、中華メニューのようなものを昼食でとるのも、ま、いいけど。   
   
 日本蕎麦(いわゆる「蕎麦・そば」)を昼食とするときは嬉しいが、混雑時間帯を避けられるときが好ましく、このへんのタイミング調整は「完全に内勤オンリー」の職種の人にはむずかしいかも知れない。寿司やステーキ類のランチタイム料金を嬉しがる人のほうが多数派であると見受けるが、しかし、筆者にとっては蕎麦のほうがいいなあ。   
 よそ様を訪問するとき、その社員食堂に連れていかれることもたまにある。非常にしばしば「うちの社員食堂はおいしくない、マズイ」と言われるが(そして、どうかすると脇にいる別の社員さんが「外の食堂へ行きましょうよ」と忠言して、まるで会社の恥をさらすまいとするような素振りも目にするのであるが)、たいてい、普通においしくいただける。ただ、その食堂で何度か食べることを重ねると、味に或る傾向・クセがあるなとか、揚げ物油の連続使用があるやも知れないとか、そんなことを思うときはある。   
   
 自宅での休日の昼食では(あるいは夕食でもたまに)「うどん」「きしめん」「きりこみ」「にゅうめん」が出て来ることがあるが、こういうのも好きである。   
    
   
 「ご飯」プラス「おかず」の場合のそのおかずも、和食系のほうが好みで、だから、「焼魚定食」とか「あら煮定食」などなど好きである。魚のフライ、かきフライも。コロッケやメンチ、ハンバーグなどはあまり好きでない。     
 ラーメンの場合、たんぱく質もそれなりに摂取しようとすると、ゆで玉子かチャーシューに期待せねばなるまいが、わずかに物足りない感もある。しかし、チャーシューメンでチャーシューを食べると飽きてしまう。   
   
   
 「酒を飲んだあとのラーメンは美味で、これ以上のものはない」との意見すらあるが、あれは、主にビールを飲む人にとっての感覚ではないのかなあ。ウィスキーや日本酒を飲んだあと、ラーメンを食したいという気にはどうもならないのだけど。   
   
 しかし、「つけ麺」は筆者好みである。たまにしか食べないが。「あつもり」(漢字で書けば「熱盛り」だろうね、そしてもちろん平敦盛とは関係あるまい)のスタイルも良いには良いけれども「ひやもり」がいいな。   
 ラーメンのときとは違う麺の食感が好みに合うのだろうなあ。   
   
   
 初めて「つけ麺」を食べたのは、おそらく一般の人たちよりずっと遅くて平成3年のことである。   
 食事について固定的パターンを守ってしまうため、筆者、このように「遅ればせながら」という例がけっこうある。ピザも、初めて食べたのは昭和62年のことである。時期をいちいち覚えているのは、誰と食べてそのとき何の話をしたかなどの記憶とリンクしているからであって、決して「食いしん坊」だからではない。   
 牛丼も、それを食べたのはこれまた昭和62年の、雲ひとつない晴天の日の午後2時を回った頃だったと記憶している。このとき食べたものの具が、肉というより脂身ばっかりだったので、「これではどうもしっかりした食事にならんのではないか」と納得できず・・・牛丼はあの一回しか食べていない。「つゆだく」なる言葉がヒットしても食べなかったし・・・。   
   
   
   
 「つけ麺」は、日本蕎麦のように自分で「つゆ」にひたすというのも何だかいい。これは純粋に「動作」の問題。蕎麦とは違って、香りを鼻から抜いて楽しむなどしないわけだし、また、麺を汁にずいぶんたっぷりひたしてしまうわけだが。   
   
   
   
 ところで、蕎麦は「つゆ」にどの程度ひたすのが適当なのか・・・これについては至るところにうんちく、皮肉、有名な落語の話など書かれているから省略するが、思うに、そばを箸でつまんで、このとき蕎麦をじっと睨んであの香りを頭の中にあらかじめ思い描くことを怠らなければ、少なくとも最初の一口はおのずと、ろくすっぽ「つゆ」にひたすことにはなるまいと思う、どうだろう。二口め以降は、人によりけりで次第によくひたすようになるか。   
 しょうゆ自体に、そしてもちろんダシに風味があるから、人は味覚のうえでの集中力をそちらに奪われていきがちである。が、蕎麦という格別の大地の恵みを味わわずしてどうしよう。「つゆ」が美味であるがゆえに、蕎麦を食べる人には「葛藤」もしくは「意識した行動」、「ストイックな取り組み」を求められる。もしも、しょうゆ・「つゆ」が非常に強烈で尖った味で、ちょっとつけすぎたりしたら蕎麦の風味が完全に殺がれてしまうようなものであったなら、人はおそらく慎重に「つゆ」にひたすであろう。しょうゆの技術進歩も良し悪しだなどという意図はない、味わいたいものから目を逸らされないようにしたいということである。   
 ちなみに、蕎麦の「つゆ」は、昔々から今日おなじみのああいうものが一般的に用いられて来たわけではない。味噌っぽいもの、味噌風味のものでも食べられていたようであるし、(今日でも見られるように)辛さの強い大根の汁などもまた利用されていたらしい。それらの濃さ加減や刺激度、蕎麦の風味とのバランスがどうであったかなど知る由もないが、ひょっとすると、人をして「つけすぎ・ひたしすぎ」を警戒させるようなものであったかも知れない。   
 「きょうは、だまされたと思って、蕎麦をこの特製マヨネーズで味わってみませんか?」とか「バルサミコ酢で味わってください」と店の人に言われたら、多くの客はぎょっとし、むしろ蕎麦の風味から意識をそらすまいと努めることであろう。その、「蕎麦の風味への注意・関心」を、普通のいつもの蕎麦でも守ればよかろうに、というだけの話である。   
   
   
   
 蕎麦はズズズッと音を立ててすすって食べてよいとされるが、筆者はほんの少ししか音を立てないなあ。べつにモグッと口に押し込むわけでなく、ちゃんとすするが、子供の頃から何だかうまくスススッとすすることが出来てしまう。モグモグと口に運ぶ人は箸でつまむ量が多いのかも知れない・・・誰しも、その口のサイズや内部容積は、きっと自分で気にしているほどデカくないのだよ(笑)、控えめな量をつまむこともちょっと試してみてはどうだろう。   
 自分にとって自然と感じられる以上に勢いよくすすろうとすると、汁がネクタイや衣服に飛ぶことがあろうし、うーん、それぞれの人がそれぞれの自然体で食せば良いのであろう。ただ、「蕎麦ちょこ」は、口の位置の直下でないと麺が駆け上がるとき汁が飛びやすくなってしまうだろうなあ・・・あんまり意識したことないから、やっぱり分からん。   
   
   
 筆者、食べるのは冷たい蕎麦が基本で、メニュー上では「もり」「せいろ」「ざる」などを頼むことが多い。二枚食べることも多い。蕎麦屋にて「満腹する量を食べること」や「長居すること」は野暮である、などの考え方もあるようだが、少なくとも前者に関しては「蕎麦が好きなのだから仕方ないだろ」と答えたい。   
 しかし、海苔が乗っている「ざる」についてはこれを選ぶ機会は少なめ。蕎麦と海苔は合うと思うのだけど、「つゆだく」ならぬ「海苔だく」みたく大サービス的にたくさん乗っていることもある。それを目にすると、何だか嫌になってしまうのである。「蕎麦の風味を無視してそのつど海苔と一緒に蕎麦を口にする」ことが求められているようでもある。しかし、筆者にとっては、そんなうるさい味覚問題とは別の記憶が頭から消え去らない・・・古い体験的記憶として、昔のことだが、クーラーが入っておらずに夏場など扇風機が回っている店では海苔が風で舞うことがあった・・・ああして海苔が舞うと、(それは、地方のお店などにおいて、広々とした、時として外に向かって開放もされている空間ではちっとも気にならないものだが) 東京という、人々の居住空間と同様に店舗も狭くありがちなところでは、美しくない。テーブルに蕎麦が届いたときに海苔が舞い、そして自分が蕎麦をたぐるときにまた舞う・・・「べつに気にしなくても」とは思ったが、昔そのように感じてしまったものを、今になってもひきずっている。   
   
   
 蕎麦のメニューはいろいろあるが、グーグルでたとえば   
   
   「蕎麦|そば きつね たぬき 京都」   
   
で検索してみると面白い。実は京都に限らず、各地、その内容に差異がある。   
   
   

 酒と「天抜き」というのもありなのだけど、これはよく行く店のときと、それ以外では店の雰囲気や席位置の具合など気にしつつ・・・。若い人はやりにくいであろうし、また、似合わないかも知れない・・・いや、筆者だってまだまだで、爺さんに近づいてからでないと本当には似合わないようにも思う。   
   
   
 蕎麦に関してはついつい「そばきり」の話になってしまったが、「そばがき」で一杯もこれまた良い。   
   
 ああ、新蕎麦の季節がやって来る・・・。   
   
   

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クラシカルな某

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