2017-06

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モーツァルトの・・・



   
 上の写真は過去の使いまわしであるが、左側のジャケットのCDはモーツァルトのフルート協奏曲( Kv. 314 )をセルがチェロ協奏曲に編曲したものを収録している。チェロ独奏はチョウ・チン。   
   
 これはセルが編曲し、そして運弓や運指についてはフォイアマンによっているとのことであるが、そのスコアは見たことがない。ま、それほど熱心なセル・ファンではないから(笑)。   
   
 が、つい先日のこと、「協奏曲」すなわち「独奏チェロおよび管弦楽」という形ではないが、やはりセル編曲で運弓と運指はフォイアマンによる「独奏チェロとピアノ伴奏」のヴァージョンの譜面が海外のネット・オークションに出品された。   
    
 (追記: 当ブログ記事アップ時には出品された譜面の一部を見ることが出来たが、現在はオークション終了してしまい、見ることは出来ない。)   
   
 編曲は1941年以前ということになり、また、ニューヨークの業者から楽譜出版されたので、第2次大戦勃発とともにセルがアメリカ生活を始めることになってそれほど経っていない時期に編曲されたのではあるまいか・・・たとえばセルがマネス(マンネス)音楽学校などで教えていた時期に。   
   
 とりあえず譜面を第1楽章途中まで見てみると・・・独奏チェロの音は、もとになったフルート協奏曲の独奏フルートの音を1オクターヴ下げることを基本にしているが、そうでない個所もある。たとえば第44小節(次の第45小節も第44小節と同内容が繰り返されるが)・・・モーツァルトは独奏フルートの音符を「一点嬰ヘ・一点イ・三点ニ・一点イ、一点ト・一点イ・三点嬰ハ・一点イ、一点嬰ヘ・一点イ・三点ニ・一点イ、一点ト・一点イ・三点ホ・一点イ」と書いているが、セルは独奏チェロの音符を「嬰ヘ・イ・一点ニ・イ、ト・イ・一点嬰ハ・イ、嬰ヘ・イ・一点ニ・イ、ト・イ・一点ホ・イ」としている。ほかにも小さな違いはあるようだ。   
 上のように、セルがチェロに二点嬰ハ、二点ニ、二点ホなどの音を演奏させようとはせずにその1オクターヴ下の音を選んだのは何故だろう。筆者はチェロの演奏方法を知らないが、上のような音符の並びの中でこういう高音を演奏することの難しさを考慮したためなのかも知れないと一応は素人的な勝手な想像をめぐらしてしまうものの、しかし、同時に思うのは、どうもセルが選んだ音の運びのほうがチェロという楽器が持つ優雅さ・落ち着き感にうまくフィットし、そして滑らかに収まるということである。対して、フルートの場合にはモーツァルトが作曲したように音程の大きな跳躍・飛び出しが見られたほうがやはり聴き手の耳を刺激して面白い・・・このあたり、人によって感想は違うかも知れないが。   
 ただ、しかし、実はモーツァルトはこのフルート協奏曲を、それ以前に作曲したオーボエ協奏曲を流用して書き上げているため、(セルは当然そのオーボエ協奏曲の譜面を参照したであろうが)ひょっとするとそのオーボエ協奏曲に即した音符移動なのかも知れない・・・比較チェックしている時間がいまは無い。   
   
   
   
 ああ、しかし、ちょっと思い出すことがあった、いや、話は脱線してしまうのだけど(笑)・・・。   
   
 下のは写真にて引用させていただくものだが、かつて音楽之友社から発行された「続・素顔の巨匠たち」という本の中の一部・・・中瀬古 和 女史がヒンデミットに教わっていた頃の思い出を語った個所から。   
 こういう授業がとても有意義であろうことは素人にも想像がつくが、ともかく楽しそうだなあ・・・あ、いや、作曲を専門に学ぶ学生にとってはこのようにして楽器をいじるのはその「本分」ではなくて、でも「本分」を全うするための大事な修行で、そしてなお、作曲の修練はきっちり積まなくてはならないから、やっぱり大変なことか。   
 (画像がとても見にくいが、これまた過去のものの使いまわしであって撮り直している時間がないのでご容赦を。)  
   


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