2018-05

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 (↑)セルの演奏を収めたCDで、手前のは「子供の不思議な角笛」。背景のはシベリウス/交響曲第2番を収録しているもので、これはコンセルトヘボウ管とのものや、あるいは来日公演ライヴ盤とはまた別のもの・・・クリーヴランド管との地元ライヴ(かつて "VIRTUOSO" レーベルから登場したもの)・・・こちらの演奏ならではの雄渾さにはまた惹かれるものがある。   
   
   
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 「事業年度の替わり目でキリもよく、引退させていただくことにしたんだよ・・・これまでいろいろありがとう」との挨拶を、子会社で活躍してきたAさんから頂いた。   
   
 Aさんは、筆者が勤務する会社の子会社に最初から(新卒で)入社し、そこで一筋に勤め上げた。市場/マーケット、顧客を奪取する手腕や、取引継続を維持できる能力・人柄などを評価され、定年を過ぎて高齢になってからも継続雇用でずっと活躍を続けた。   
   
 過去を振り返ると・・・この方とお会いしたり話を交わしたりするたび、必ずと言ってよいほど、記憶にとどまるような一言を掛けられた。今回は「君は、これからもやっぱり君が思うとおりの生き方をするんだろうね。それでいいと思うよ」と言われた。どうも、筆者のことを、よく言えばユニークなところの多い、悪く言えば変てこな人間と思っているフシもある(笑)。   
    
 昔々の初対面のときは、Aさんからはこう言われた: 「君は、こうして会って話してみると至って普通の人間なんだね、安心した。君が(関係部署や子会社に向けて)発する文書は、どれも、まるで役人が書くように冷めて、血が通わない書きっぷりの見本みたいだから、一度はその顔を見てみたいと思ってたんだよ。いやいや、会えてよかった」。   
   
 こちらが20代半ばの頃のことで、ま、学生時代にゼミの先生から「ひとつひとつの文章は短く。ハードボイルド調がよろしい。事実かどうか不確かなことについては、不確かであることをきちんと示す言葉遣いとせよ、何なら敢えて書くな。要らない修飾語は省け」等々の指導を受けたこともあって、会社勤めになってからもそれを意識していたから筆者の書くものは事務処理フローとか税務処理対応、質疑応答などで各所に発する連絡文書においてバサバサとした調子の文章になっていたであろう。べつに悪いことではないと思うし、そして今でも、筆者が仕事上で書く文書や指示メモ、稟議書その他へのコメントなどなどは、このブログで書いている文章の調子とは大きく異なるのだ。   
   
 さて・・・昔、このAさんの会社において難しい、厄介な案件が連続して生じることがあって、一緒に対応することがあった・・・取引先が倒産しそうとかのケースをはじめとして、ま、何やかやと。   
 こちらの会社に電話をもらうのが夜の10時や11時であっても、朝の7時くらいであっても筆者が電話に出るものだから「ちゃんと家に帰っているの? いつ寝ているの?」と驚かれたことが何度かあり、「たまたま徹夜だったので」などと応じた。   
 ちょうど消費税導入が迫っていてその準備・対応、外注ソフトウェア関連の対応・検証などで多忙な時期だったりしたのだ。Aさんとしてはたぶん「自分の側は子会社という立場であり、申し訳ない」という思いを抱いたかも知れず、しばらくして「君は(こちらのために)いろいろやってくれるけど・・・自分の仕事とか出世とかを犠牲にするようなことがあってはならないよ」と心配もしていただいた。   
 が・・・だいたい出世どうこう言っても、昔、子供の頃に筆者の家に出入りしていた或る方(政治家)は「会社勤めする者の場合、何年か上の先輩に優秀なのがいてそれが社長その他の重要ポストに就いてしまってしばらく居座れば、次にそのポストを継ぐのは自分の後輩ということになる・・・ポストは素通りすることがあるし、そして自分は邪魔者となって外に追いやられることもある・・・そう心得るべし」と言っていたし、筆者思うに、それよりも大事なことは、自分なりの、出世とはまた異なる性質・次元の「自己実現」と、そして「過重な責任を負わずに、精神衛生に悪くないような頑張りにおいて自己満足できること」ではあるまいか・・・。この筆者の感覚をAさんに話したら、「(君は)若年寄みたいだね」と言った。が、同時に、これは想像なのだが、Aさんは何かを思ったかも知れない・・・実力者として活躍していながらも、しかし自分の上・上司には入れ替わりで親会社から誰かが着任して来るという状況・・・そういう環境下での自分の生き方をじっと考えることが無かったと言い切れるだろうか。   
   
 Aさんの会社でいろいろの厄介事が片付いてしばらくした頃・・・Aさんから電話をもらい、それがヒソヒソ声っぽかったからこちらは身構えた・・・実は、Aさんの会社が取引先から売掛金回収するにあたって 暴 力 団 関 係 の或る筋とモメた経緯があり、きちんと決着していた筈の問題が再燃したのではないかと懸念した。   
 Aさんはこう切り出した: 「時間をとってもらえるといいんだけど、土曜とか日曜とかに・・・」。   
   
 こちらとしては、「う・・・どうしたんだろう、不安が的中してしまったのか」と思った。   
   
 Aさんは続けてこう言った: 「(君に)決まった人がいないんだったら、紹介したい女性がいるんだけど。うちの社員だけど」。   
   
 残念ながら休日出勤の連続状態でもあったし、それを説明するとともに「そのお話は、いずれ結婚のことも考えてというご趣旨かと思うのですが・・・結婚は個人と個人との問題では決してなく、家と家とのつながりの問題で、さらに踏んでいくべきステップを考えれば今の仕事漬けの毎日の中では目を向ける余裕のないテーマですので・・・もう何年かしてからでないと考える状況にはならないでしょう」みたく答えた。Aさんはその「(結婚は)家と家とのつながりの問題」という言葉に大きく反応した(Aさんから見てこちらは年下であり、まだ若いとも言えた)・・・簡単に言うと、これはAさん自身がかつて抵抗を覚えた「日本の古い感覚」であり、自身が結婚するにあたって親とモメた核心テーマでもあったからである。そして、具体的な細部までは覚えていないのだが、筆者を、先ほどの「若年寄」という言葉の類義語みたいな言葉を以って評したのであった。   
   
   
   
 このたびAさんは、退職後の今後について「妻と一緒に、自由な時間を手にしたい」と言った。愛妻家でもあるし、うなづけるものでもある・・・。   
   
   
 筆者は筆者で、自分の仕事人生を自分の思いどおりの形にしていきたいため、「兼務状態にある子会社での仕事」のほうをこそ主体・本業にしたいと思ってあれこれ画策しているのだが、今のところまではうまく行っていない・・・もう少しの、軟着陸のための工夫など必要なのかも知れない。   
   

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