2016-04

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雑記


   
 落語をば・・・。   
   
   
 「ご隠居、こないだは色々と教えてくだすってありがとうございました」   
   
 「ん? 俺、お前さんに何か教えたっけかな?」   
   
 「ほら、この茶碗・・・これの呼び名はどうして“茶碗”なんですかってお訊きしたら、“置くと、じっとして動かずにちゃわんとしているからだ”って教えてくれたじゃないっすか」   
   
 「ああ、そうだったな」   
   
 「それでね、ご隠居、いま話題の、あの空中を飛ぶ道具・・・ドローンていうアレ、どうしてドローンて呼ぶんすかね?」   
   
 「お前さん、そんなことも知らないのかい?」   
   
 「へえ、すんません・・・けど、ご隠居ならご存知かと思って」   
   
 「んーと、あれはだな、そうさなあ・・・いきなり飛んで来てまたどこかへ去ってドロンと消えてしまうからだな」   
   
 「ああ、そうなんすか、なるほど。ほかにも教えてもらいたいことがあるんですがね」   
   
 「何だい?」   
   
 「“ちはやふる”って短歌のこと、このまえ教えてくだすって・・・歌の最後の“とは”ってのも芸者さんの名前だっていうことでしたよね」   
   
 「ああ、そうだったね」   
   
 「それでね、やっぱり百人一首のカルタに“すえのまつやま、なみこさじとは”ってのがあるんすが、この最後の“とは”ってのもやっぱり芸者さんの名前なんですかね?」   
   
 「そうだな、源氏名でなく本名だが」   
   
 「歌の意味を教えて欲しいんすがね」   
   
 「お前さん、本当にものを知らないんだね」   
   
 「だからご隠居さんに教わろうと思って。ご隠居さんはご存知なんですね」   
   
 「あ・・・ああ、これくらいは常識だな」   
   
 「じゃ、すいません、教えて下さいな」   
   
 「昔々の江戸時代にな、“とは”って名前の女性が芸者をやっていた・・・」   
   
 「へえ、それで」   
   
 「人気があったもんだから他の芸者さんたちに嫉妬されたり警戒されたりしたんだな」   
   
 「なるほど」   
   
 「で、“わたしはあなたたちに勝とうとか追い越そうとか考えていません”ってことを歌にしたわけだ」   
   
 「はあ?」   
   
 「先輩の芸者さんに“末乃(すえの)”という女性がいた。それから当時人気のキャバクラ嬢に“松山奈美(まつやまなみ)”という女性もいた。どっちも本名でなく源氏名だが。で、“とは”さんはこの二人から特に警戒されていたので、“わたしは、末乃さん、松山奈美さんたちを追い越そうなんて思いません by とは”って具合に、いわば挨拶してるわけだな」   
   
 「ご隠居、いくら何でも、江戸時代にキャバクラなんてあった筈ないじゃないですか」   
   
 「いや、あった。コンビニだってあったくらいだから」   
   
 「本当っすか? コンビニが?」   
   
 「それが証拠に都都逸(どどいつ)が残ってる」   
   
 「都都逸ってのは、あの、七、七、七、五のあれっすね? それはどんな都都逸なんすか?」   
   
 「○○○と○○○○ ファミリーマート、 セブンイレブン ○○○○○・・・てのだな」   
   
 「聞いたことあります、コマーシャルで。ふたつのコンビニ、一緒に登場しちゃってますね?」   
   
 「だから・・・その、コンビニって楽しいところだって雰囲気がよく伝わってくる都都逸だろ?」   
   
 「セブンイレブンって、何でそういう名前なんでしょうかね?」   
   
 「昔々はな、7時から11時までの営業だったからだ」   
   
 「へっ? 一日4時間だけの商売だったんすか?」   
   
 「そう、午前中の短い時間に集中して商売しちゃう」   
   
 「あっしの居酒屋商売なんざ、買出し・仕込みまで含めると1日12時間以上も働いてるんすけどね」   
   
 「稼げるビジネスモデルが確立してさえいれば時短も不可能ではないということだな」   
   
 「稼ぐって言えば・・・こないだ落語を聞いて来たんですがね・・・落語に“かいせんどんや”の若旦那ってのが登場してたんすが、“海鮮丼屋”なんて専門の商売があったんすね。しかも、その若旦那ってのが羽振りもいいみたいで」   
   
 「ああ、景気よかったろうね」   
   
 「いい時代もあったもんですね。あっしの店でも昼のランチにサーモンやイクラを使った海鮮丼を出すことあるんすが、10食も出ませんからね」   
   
 「回船問屋ってのは、その海鮮丼とは全然ちがう。それに、お前さんの店、魚とかのネタがあまり良くないからな、俺もお前さんの店にランチを食べに行こうという気にはなれないな」   
   
 「そんなこと言わないでくださいよ。ご隠居、最近うちの店にちっとも来てくれないじゃないっすか」   
   
 「ま、それを言うな。そのうち、また寄るよ」   
   
 「へえ。うちの店の“晩酌ほろ酔いコース”って、あれ、いいでしょ。また来てくださいね」   
   
 「あ、酒の肴がお任せのあれか・・・あれは良くないな」   
   
 「どうしてです? 刺身のほか、ちょっとした一品、焼き物、煮物、揚げ物って具合にズラッと揃っててお得だと思うんすがね」   
   
 「この前、お前さんが出して寄越したのは何だったっけかな・・・イカ刺に、イカの塩辛・・・イカ焼き、イカのごろ煮、イカのリング・フライだったな。飽きちゃって、あんな献立じゃダメだ」   
   
 「そうっすか? 今日はね、さっき活きのいいイワシも仕入れられたし・・・今晩、来てくださいよ、コースで召し上がっていただけます」   
   
 「どんな献立になるんだい?」   
   
 「イワシの刺身、それからやっぱりイワシの塩焼きは外せないっすから。あと、イワシつみれの煮付け、イワシを開いてフライにもして召し上がっていただけます」   
   
 「イワシばっかりじゃないか。飽きちゃうよ」   
   
 「大丈夫っす、お口直しに、美味い漬物があるんすよ、酒も進みます」   
   
 「どんなんだい? イワシのオイル漬とかじゃないだろうな」   
   
 「違いやす。ショウガの漬物です、あっしが漬けたんじゃないですけどね」   
   
 「ほう、イワシ以外のものもあるんだな」   
   
 「いえ・・・“岩下の新生姜”って品なんですけどね」   
   
   
   (了)   
   

神は全知全能、JAは全知“全農”

   
 (↑)タイトルに特に意味は無い。   
   
   
 ・・・・・・・・・・・・   
   
   
 亡くなった有名人の話をすることがあったとき、作詞家、ちあき哲也氏の名前を筆者は出すことがあった。周囲は皆その名前を知らないのであったが、しかし、その作品のいくつかは、おそらく誰もがご存知の筈なのである。たとえば次のような作品:   
   
 飛んでイスタンブール   
   
 ノラ   
   
  YES MY LOVE    
   
 吾亦紅   
   
 仮面舞踏会   
   
   
 筆者としては、「元禄花見踊り」なども好きなのであるが。   
   
   
 氏のご冥福をあらためてお祈りいたします。   
   



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クラシカルな某

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クラシック音楽好きです。